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木の耳
無垢の木の家具でよく目にされると思いますが、テーブルや座卓などの一番端の部分…元々は木の皮がついていた部分を、業界では木の「耳」とか「のた」などと言います。無垢の木の家具を購入される方の多くがこういった木の自然な表情がお好みで、耳を付けた状態で加工される事を希望されます。(もちろん、あえてカットして違う表情の家具を作るというのも我々の仕事の醍醐味のひとつではありますが。)

ところでこの耳の仕上げについて、当工房はこだわりを持って行います。既に他の項(鉋仕上げ吸い付き桟)でも書いていますが、テーブルなどの天板の仕上げはそれなりにこだわりを持って行っています。耳についても同じです。

例えば、よくある無垢の家具店へ行ってみてもらえば分かると思いますが、この耳の部分がつるつるになっているテーブルなどがあります。というより、そんなテーブルがほとんどというくらい多いです。お店の人はきっと「どうですか、自然な表情がいいでしょう!」と自慢げに話されると思います。

ところが、そういうのはたいてい人間が工具で人為的に削ったり、磨いたりして加工した跡なのです。いわば人工的に作った自然風の表情なのです。

当工房ではそういう仕上げは好みません。できる限り、その木が本来持っていた本当の自然の表情を出そうと思います。しかし、それは実は大変手間のかかる事なのです。(上記のように機械工具でつるつるに仕上げてしまえば、よほど手間もかからずにあっという間にできてしまいます。)
無垢一枚板無垢一枚板例えば、この画像のような状態は大変いいほうです。
無垢一枚板しかし、たいていの場合、原木の状態の板はさまざまな問題を持ってそこに横たわっています。例えば、皮をむく時大きな皮むき機という機械で行ったためボソボソになってしまっている場合。
無垢一枚板あるいは深く中にへこんでいて、中に皮がついたままになっている場合。
無垢一枚板あるいは木の皮がむかれずに、そのままべっとりくっついて取れなくなっている場合。
無垢一枚板あるいは木の皮の下に生息する虫が食った後がひどく残っている場合。
他にも、細菌の影響なのか色が変色している場合など…本当にいろんな場合があるのです。ですから、その状態できれいに自然の表情を引き出すのは、相当手間のかかる作業となるのです。

無垢一枚板もちろん、後で触って怪我をするような危険なささくれなどは除去しておかなければなりませんから、どうしても仕方が無い場合はその部分は削ったり、磨いたりはします。
無垢一枚板無垢一枚板しかし、それでもできるだけ自然のままに生かしたいと思いますので、時には彫刻刀で繊細な薄皮をはいだり、ブラシで磨いて汚れや細かい皮を取ったりします。
無垢一枚板虫の食った跡も、手で触ると痛いぐらいに尖っていますので、手で触って怪我をしない程度にサンドペーパーで細かく角を落としたりします。(上記の家具店の物だったら、まず間違いなく全部削って落としているでしょう。)
無垢一枚板無垢一枚板そんなこんなで、例えば1枚目の写真のような状態が、2枚目の写真のような状態になります。
そんなわけで、結構手間のかかる仕事なのです。しかしそうする事で、その木が本来持つ自然の表情を引き出す事ができるのです。
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というわけで、当工房では小さな事ですがそんな事にもこだわりを持って日々制作をしている…という事が分かって頂けたらありがたいと思います。