毎日の暮らしの中に自然に溶け込み、20年、30年…と永く使い続けられる「相棒」のような家具を作りたい。そして、それを「子供や孫にも引き継いでいきたい」と思えるような愛着を持って使い続けられる家具を作りたい。
「佐藤さんの作る家具はなんかいいわ」「ずっと前からそこにあったかのような感じがする家具だわ」…そんな言葉をいただけるならこれ以上の喜びはありません。
そんな家具を作るために、技術の鍛錬はもちろんのこと、永く使っても飽きることのないデザインを生み出すこと、そして本物の素材を選んで使うことなどに心がけていこうと思っています。
「佐藤さんの作る家具はなんかいいわ」「ずっと前からそこにあったかのような感じがする家具だわ」…そんな言葉をいただけるならこれ以上の喜びはありません。
そんな家具を作るために、技術の鍛錬はもちろんのこと、永く使っても飽きることのないデザインを生み出すこと、そして本物の素材を選んで使うことなどに心がけていこうと思っています。
「景色を作る」
2025.12.23
今年も1年が終わろうとしています。子供の頃は1年が長かった気がしますが、大人になるにつれて1年が過ぎるのを早く感じるようになったとよく言います。
それは大人になるにつれて、出来事を出来事として捉える感覚が鈍くなっているためだと言われています。子どもの頃は一つ一つの出来事(遊びでもなんでも)を、十分に満足して楽しんで過ごすからだと思います。
それは大人になるにつれて、出来事を出来事として捉える感覚が鈍くなっているためだと言われています。子どもの頃は一つ一つの出来事(遊びでもなんでも)を、十分に満足して楽しんで過ごすからだと思います。

さて、今年1年が長かったのか、短かったのかはよくわかりませんが、思い出深い1年になったということは出来ます。それは何といってもセルフビルドで家1軒(小さいですけど)を建てるという、私にとっては夢のようなイベントが完了したことが大きいです。
昨年の11月末から始め、途中2月〜3月ぐらいまで中断していたものの、家具の仕事を続けながら7月初めには、外構も含めてすべて完成することができました。そして、この建物の名を「あとりえ アルカジータ」と名付けました。
当初思っていた以上に本格的な家の建設となりました。基礎や屋根はもちろん、木組み(手で刻みました)、断熱、耐震、壁や床、天井の材料など、すべてが本当にプロの工務店が建てる家と同様の建設方法で建てています。ですから、完成してからはとても快適に使うことができています。おそらく今後50年は平気で使うことができると自負しています。
主に妻が使うことが多いですが(もともと妻へのプレゼントとして建てることにしたものですから)、家族や知人と楽しく過ごしたり、展示会をしたりなどと使うことができました。来年は今までと同様良い家具づくりを中心に据えながら、さらにこのアトリエを絡めて新しい展開を進めていきたいと思っています。
主に妻が使うことが多いですが(もともと妻へのプレゼントとして建てることにしたものですから)、家族や知人と楽しく過ごしたり、展示会をしたりなどと使うことができました。来年は今までと同様良い家具づくりを中心に据えながら、さらにこのアトリエを絡めて新しい展開を進めていきたいと思っています。
ところで話は変わりますが、我が家は20年以上前に母屋を全面リフォームして住んでいます。その時、せっかくなら少し費用がかかっても良いリフォームをしようと思い、個人の建築家にお任せするとを決めました。
自分の好みに合いそうな建築家を探すことから始め(書籍で選んだりしました)、岐阜市在住の建築家にお任せすることにしました。結果は大体において満足する家になったと思っています。今でも私自身は好きな家です。
実はその建築家ですが、現在は県内のある市の市長さんをやっておられます。(現在は3期目ぐらいになるのかな?)なぜ建築家をやめて市長さんになられたのか?何となくわかる気がします。
かつては個人の建築家として数々の住まいをデザインしてみえたのですが、いつの間にか「家だけでなく人間の住む空間全体、町全体もデザインしていきたい」と思うようになられたのではないでしょうか。確かに市長さんになられてからその市はおしゃれな建物や街に変化しているように思います。
「景色を作る」。実は私自身もこのことに大きな興味があります。
以前書いたことがありますが、私がこの仕事への興味を持ち始めたきっかけは、学生時代(50年も前のことです)に見たある一枚のイギリスの村の写真です。
コッツウォルズ地方のかやぶきの民家が写っている写真ですが、とても心を惹かれ、こんな家や景色の中で暮らしてみたいと思いました。それからイギリスの家や古い家具の写真集などを見始めて家具に興味を持ち始めました。
自分の好みに合いそうな建築家を探すことから始め(書籍で選んだりしました)、岐阜市在住の建築家にお任せすることにしました。結果は大体において満足する家になったと思っています。今でも私自身は好きな家です。
実はその建築家ですが、現在は県内のある市の市長さんをやっておられます。(現在は3期目ぐらいになるのかな?)なぜ建築家をやめて市長さんになられたのか?何となくわかる気がします。
かつては個人の建築家として数々の住まいをデザインしてみえたのですが、いつの間にか「家だけでなく人間の住む空間全体、町全体もデザインしていきたい」と思うようになられたのではないでしょうか。確かに市長さんになられてからその市はおしゃれな建物や街に変化しているように思います。
「景色を作る」。実は私自身もこのことに大きな興味があります。以前書いたことがありますが、私がこの仕事への興味を持ち始めたきっかけは、学生時代(50年も前のことです)に見たある一枚のイギリスの村の写真です。
コッツウォルズ地方のかやぶきの民家が写っている写真ですが、とても心を惹かれ、こんな家や景色の中で暮らしてみたいと思いました。それからイギリスの家や古い家具の写真集などを見始めて家具に興味を持ち始めました。
我が家の周りを見渡しても、耕作放棄地は増えて、人間の手が入らなくなって、「美しい里山」風景が壊されていきつつあります。私のできる範囲で、少なくとも私の所有する土地とその周りだけでも美しい景観は守っていきたいと思っています。畑を頑張っているのにはそんな理由もあります。
かつて小学生の頃に通った、とても美しい木造校舎は壊されて無くなりました。私はその校舎を保存することができないならばそれに似た感じで工房を建てようと思い、20年以上前に今の工房をハーフビルドしました。
ですから木造で、壁も杉の板張りで、窓枠も昔懐かしいデザインの木の窓です。かつての校舎の面影を少しでも残せるようにと。
その後も「景色」に対する興味は尽きることはありません。美しい景色を見に出かけることはもちろんですが、それが出来なくても自分で美しい景色を作ることはしていきたいと思っています。
庭づくりもその一環です。厳冬期以外はほぼ1年間何かしらの花が咲く楽しい庭にしたくて、宿根草とバラを中心にした庭づくりをしてきました。いろいろ試行錯誤は続いていますが、今ではだいぶんいい感じの庭になって来たかなと思っています。
ですから木造で、壁も杉の板張りで、窓枠も昔懐かしいデザインの木の窓です。かつての校舎の面影を少しでも残せるようにと。
その後も「景色」に対する興味は尽きることはありません。美しい景色を見に出かけることはもちろんですが、それが出来なくても自分で美しい景色を作ることはしていきたいと思っています。
庭づくりもその一環です。厳冬期以外はほぼ1年間何かしらの花が咲く楽しい庭にしたくて、宿根草とバラを中心にした庭づくりをしてきました。いろいろ試行錯誤は続いていますが、今ではだいぶんいい感じの庭になって来たかなと思っています。
家づくりもまた同じです。我が家は(結構広い)敷地内に母屋、離れ、蔵、工房、息子の新居などが建っていますが、そこに今年新たなアトリエが仲間に加わりました。上記の庭も含めて「我が家全体のプライベートな公園化計画」と私は呼んでいますが、そんなことを長年にわたって進めてきました。今ようやく自分の思い描いていた景色にだいぶん近づいてきたかなと感じています。
我が家、工房、アトリエ「アルカジータ」、庭「jagar's garden」と、全体がいわば我が作品のようになっています。またお越しの際にはぜひ覗いてみていただけると嬉しいです。
1年間ありがとうございました。来年が(すべての人にとって)良い1年になることを祈っています。
















































