雇い実接ぎ(やといざねはぎ)
板の幅方向をつなぐことを「接ぎ(はぎ)」と言います。より広い幅の板が欲しい時に何枚かの板をつなぎ合わせて使います。その「接ぎ」方の違いによっていろいろな呼ばれ方をします。
「雇い実接ぎ」は、接ぎ合わせ面となる両木端の共通位置に実溝(さねみぞ)と呼ばれる溝を切り、溝にあわせて別に実(さね)を作ってこれを挟み、接合する方法です。雇い実接ぎは、ただ単に平面と平面を突き合わせる「芋接ぎ(いもはぎ)」よりも接着面積が増え、接合力も大きくなります。
雇い実接ぎの接ぎ合わせの流れを簡単にご説明致します。
「雇い実接ぎ」は、接ぎ合わせ面となる両木端の共通位置に実溝(さねみぞ)と呼ばれる溝を切り、溝にあわせて別に実(さね)を作ってこれを挟み、接合する方法です。雇い実接ぎは、ただ単に平面と平面を突き合わせる「芋接ぎ(いもはぎ)」よりも接着面積が増え、接合力も大きくなります。
雇い実接ぎの接ぎ合わせの流れを簡単にご説明致します。
板の木端(こば)面に実(さね)の入る溝を切ります。 ちなみに写真に見えているくしのような板は、治具の一つで、これによって板をしっかりと押さえ、正確な位置に溝を切る事ができます。又、板の反発防止をも兼ねています。
接ぎ合わせ面をぴったりとつけるために、中に入る長い方の雇い実は、実溝の深さよりも少し小さな幅で作ってあります。
その代わりに少しすき間があく事になりますので、一番端の外側に見える部分だけ、短い雇い実をぴったりの大きさに作りました。後で蓋をするようにはめ込みます。
その代わりに少しすき間があく事になりますので、一番端の外側に見える部分だけ、短い雇い実をぴったりの大きさに作りました。後で蓋をするようにはめ込みます。
木口から見ると雇い実がこのように見えます。「隠し雇い実接ぎ」と言って、雇い実が外部から見えないように端まで溝を切らずに中に収めてしまう方法もありますが、この雇い実が模様のようにも見えるので、デザインの一環からも、あえて外に見せる場合が多いです。